―Xdayから一ヶ月・PM5:30・現実世界・病院―
[あれから続いたクリスマスとの遣り取りの中で、晶はあのゲームの――ハルシネーション・ブルー、そしてカミサマの事、クリスマスの事について多くを知った]
…ここの病院だったんだ。
[あの後すぐに一度しいなの見舞いには訪れていた場所だ。
こんなすれ違いがあったなんてと心の中で苦笑しながら、受付で名前を告げて面会札受け取る、
クリスマスからのメールが届いたのはやはり授業中で、急いで昼休みに返信を返し……授業が終われば一目散に家へと戻ってラッピングの施された箱を片手に病院へと。
こんなにも走ったのはどれ位ぶりの事だったのだろう。
エレベータの箱の中で浅く短い呼吸を繰り返して髪を整える。
目当ての階を示すランプが点灯すると同時に開いた扉から廊下へと降り立って、まだ乱れたままの息を深く吐き出した。
嬉しさと少しだけの怖さ……幻滅されたりしないかと。
でももう立ち尽くしたまま、動けずに座り込んだままの自分はさようならだと決めたから――晶は彼女の待つ病室へと向かって足を踏み出した]
(155) nanono 2014/03/30(Sun) 21時頃