ん……っ、わかった。
[シーツを取りに行くという四井に声をかけ、部屋を出た事を確認すると、
はぁ、と強めにため息を吐いた。
四井に頼るようなことを言ったのは、自分に言い聞かせる為でもある。対魔忍としてのプライドだけは、何があっても失えない。それがなくなったら、おそらくは自分だけでなくこの本拠地が陥落する。
部屋に来た時からキルロイには、四井が欲に我を失っているとは思えなかった。行為の中はノーカン。彼もそう言っていたことだし。こちらを気にかけ、求めに応じてくれただけだ。
そんな四井だから、信頼を伝えることで際限のない欲望に歯止めをかけてもらえたら、と。
「めちゃくちゃにしたくて、たまらない」
あぁくそ、耳に残る。声は拭い取れねぇのかよ、と焦りのようなものが胸に燻る。
触れて確かめると、後孔はさっき拭い取ったばかりなのに、少し湿り気を帯びているようだ。これ以上拭き取るのはキリがないなと諦めた。
使わなかったタオルを一応腰に巻きつけて、替えの下着を取りに立ち上がる。**]
(154) 2016/06/10(Fri) 12時頃