― ゲームセンター ―
[飴玉が口の中からなくなる頃にゲームセンターに到着した。クレーンゲームの周辺を歩き回ってみるも、レティーシャやセシルの姿は見当たらない。まだファーストフード店にいるのだろうか。
すれ違う可能性も考えて、賑やかな店内で時間を潰すことにした。]
クレーンゲームは苦手ですし……あ、これなら。
[立ち止まったのはガンシューティングゲームの前。料金も半額に設定されており、コンテニューが複数回できるようになっている。
ゲームは進んで行うことはないものの、興味がないことはない。周りに人もあまり居ないこともあって、思い切って挑戦してみることにした。]
な、なんですかこれ……ゾンビ?
わ、わ、どうしよう、わあ
[重たいガンコントローラーを持ち上げて画面に向かってトリガーを引く。足を狙え、とナビゲートする音声に従って弾を撃ち込めば、ゾンビは一時後退するもまた立ち上がって襲い掛かる。]
なにこれ、死なないのですか?
わ、……!
[呟きながらトリガーを引く姿は酷く滑稽なものだろうが、それに気がつかないほど悪戦苦闘していた。]
(154) 2011/11/27(Sun) 20時頃