――路地裏――
[ヴェスパタインが出てきた路地をのぞき込む。
少し奥。月光の光は届いていただろうか。
風がまだ散らしていない青臭いにおいは知っているものだ。>>104
だが今は、それ以上に女のにおいが充満している。]
お楽しみ……ね。いまも。
[あられもない恰好をさらし、明らかに自然のものではない男根や尾をまとめて扱きながら、淫らに身体をくねらせる彼女に、期待に瞳を揺らしながら近づいていく。>>149
稀ではあるが、過去には這い寄る蔦亭で客と会ったこともあるから、コリーンはレティーシャのことはそれなりに知っているだろう――今判断できるかは、さておいて。
レティーシャも彼女の髪の色や横顔から、誰だかわかる程度には知っている。]
コリーンさん。
[だいじょうぶ? って天使は歌いながら手を差し伸べる。
大丈夫ではないことなんかわかっているくせに。]
(153) 2016/12/10(Sat) 22時頃