ん、ッ……いたくない、けど……むり……
[尻を掲げる格好だけでも恥ずかしさで全身が焼けそうなのに、団十郎の指に押し出されるように昨晩の名残りが溢れてくる。
それが太腿を伝い、見られているのだということをよりはっきりと伝えてくる。
おまけに、内側で指が動く度に、そこを熱いもので貫かれるのを想像してしまう。
酔った勢いの果ての、薄らとした記憶ではなく、もっとはっきりと実感の篭もった繋がりが欲しい
――なんて、口が裂けても言えない事を言ってしまいたくなる。団十郎なら引かないのでは、なんて俺の勝手な期待ではあるが。]
気にするな、っ……て、……そんなの、むりだし……
……つーか、……気持ち悪く、ねぇの……?
[団十郎の指の動きが止まり、俺はこわごわ、自分の肩越しに団十郎の方を振り返る。
その表情に少しでも嫌悪やら戸惑いやらが見えるなら、即座に逃げるつもりで。
――――いや、逃げたところで簡単に捕まるのは分かってはいるが、気持ちの問題だ。*]
(153) 2017/06/04(Sun) 00時頃