―廊下→客室―
[背後から声を掛けられる>>@102と、ハッとしたように顔を上げる。振り返ると後ろには愛くるしい姿の少女が立っていた。
お客様、と声を掛けられたのでこの館の使用人だろう。相手が気配を消していたのでなければ、自分は少し気をゆるませ過ぎだ。いくら招待されたと言っても、ここは自分と相反する相手の館だと言うのに。]
(まぁ、裏を返せばここに来る前に気疲れし過ぎていたんだけど)
大丈夫、ちょっと考え事。気にしないで。
[床に不自然に落ちていた黒い羽根を拾い上げる。先ほど話した男の使用人の正体は知らないが、これは所謂目印なのだろう。キャリーが置かれていた事も含めて。ならばわざわざ他の使用人の手を煩わせる事もない。
…は「何かあったら頼むわ」と目の前の少女に告げ、シンプルでありながら重厚な装飾が施された扉を開けた。
思いの他広く、高級感あふれる室内に置かれたベッドの上でルームキーが存在感を放っている事に…は気づくだろう]
(149) 2014/11/01(Sat) 23時半頃