[うん。そりゃあ。整理券欲しかったら。
コーンに沿って列ができていくわよね。
そこに割り込んで。"まさか"あたしが見えていないなら、あたしの事なんか気にせず、ラインを取り囲むように人が壁になっていくわよね。これじゃあまるで、]
…あたしの方がホントにいないみたいじゃない…。
[振りかかる突然の死!ほわぃ!?
「死」だけがリアルじみていて、他が受け入れられないのはあたしの方だってわかってる。でもでも、あたし全っ然こんなんじゃ死んだなんて認めたくない。
萎んでいく「まさかそんな」と。膨らんでいく「そのまさか」。
ぐるぐると作られていく壁の中、
その境目にいるような錯覚に陥る。
半信半疑はやや「そのまさか」に傾いて、だとしたら、いえそうじゃあなくっても。やるべき事へと背中を押していたのは耳で聞いている音楽ばかり。
もう一度携帯を開いて読み飛ばしていた所を読み返そうとして。――つまり、余所見をしてた。]
(149) 2016/06/03(Fri) 19時頃