――廃病院の一角――
[ほ……と思わず安堵の溜息が漏れた。
ほんの少しだけ、ベネットの感情が自分とは異なるものであればどうしようと思う気持ちがあったから。
微笑みを見返す顔が、重なる手が伝えてくれる「すき」を受け取って>>119、胸が詰まる想いがする。]
片付けは後で私がしよう。
[もう一刻も待っていられないとばかりにそっとくちづけて、手を引いてベッドへと誘導した。
向かう先はベネットが普段使用しているベッドである。
キルロイを気にする気持ちがあるのはわかるが、今は我儘に自分を求めてほしかった。
言葉には、行為後はベネットが足腰立てなくなるという意味も込めているが、彼はそれに気づくかどうか。
二人で腰かけて、ちゅ、ちゅ、とバードキスを繰り返しながら着衣を解いていく。
少しずつ少しずつ高め合う感覚は、暗示による強姦の時にはなかったことだ。]
(146) Ellie 2016/06/20(Mon) 16時半頃