まあそんなことより貧乏人。≪その剣は持ってられないくらいに重い≫。そうだろう?
[そう言を発するや否や、男たちの剣は大きな音を立てて石畳に転がった。]
『な、なんだ……これは!』
まあそういうわけだ貧乏人。煽いでやろう、≪突風で飛んで行け≫!
[扇子を広げ、そよそよと煽ぐ――突如巻き起こる突風。砂埃と共に男たちの体を巻き上げ、吹き飛ばした。]
『う、うわあぁぁぁ!?』
[路地の奥で派手に起こった破砕音。恐らくは男たちが叩きつけられた音であろう。
肩を震わせながら、再びからんころんと下駄を鳴らして歩き始めた。]
くっくっく……ひひゃーっはははははは!!
いやあ愉快、愉快!! ……思わぬ道草だったものだ、ああーっはっははは!!
さてさて、あのケチの教皇め。私を使いたいのなら積むべきものがたりないと教えてあげないといけませんなあ。
[教皇の身に何があったのか知る由もなく>>74、高笑いと共にその場を立ち去る。――周囲の冷ややかな目などまるで感じていないかのように。]
(146) 2014/08/13(Wed) 22時頃