[悪い大人の計略に素直に乗る様は微笑ましい。>>137
彼ほど若くて健康ならば、多少飲み過ぎたからといってどうということもなかろ。
今はまだ、多少背伸びが窺える態度を、酒精が和らげてくれるだろうか──路面電車の中では知ることが彼の一面を覗けたら。そんな期待に胸が弾む。
ボトルなら此方の酒量も調整しやすいから尚、都合がいい。
天井のファンだけでは到底足りぬ熱気。
此処で得意先と顔を合わせる心配もない。鉢合わせたとて今は私事であるから挨拶程度で足りるが、彼に余計なことを思い出させたくなかった。]
いえ、いえ。礼には及びませんよ
君には何度となく迷惑をかけてしまったのに
……ありがとう
と、畏まると何だか照れますな
こうして待ち合わせて移動して食事に、と言う経験が
ほとんど初めてに近いもので
[ならばどういった付き合い、というのはひとまず脇に。
感慨深い視線を、照明を受け一層明るく見える碧眼へ。]
(146) 2019/08/04(Sun) 17時頃