[けれど、テーブルの上に残る失敗の跡を見たのかその笑みを曇らせるゆりに、ひらりと片手を振った。]
だいじょぶだいじょぶ。
最終的に上手に出来たでしょぉ?
ラップ数枚くらい、気にしなくていぃよぉ。
[大したことではないと、自分は笑みのまま。
少しだけ俯く頭に、慰めるように撫でようと片手を伸ばし。
叶えば一度だけ撫でて、沸騰した鍋が小さく音を立てるとその手を離して火を止めた。
一先ず冷めないように蓋を被せておく。]
んじゃ、他のもやっちゃおうかぁ。
お酒注ぐか、ラップかけるか。
ゆりちゃんがやりたい方、選んで良いよぉ。
共同作業ってヤツ。
[残った3本の徳利を示して、ラップか一升瓶かどちらかを選ばせる。
ゆりがどちらを選んだにせよ、自分は残るもう一方を片付けるつもりで。]
(145) 2015/01/19(Mon) 04時頃