[彼がお客さまを連れて来れば黒いメイド服の膝丈のスカートを揺らして振り返った]
いらっしゃいませ、どうかごゆっくりおくつろぎください。
[彼がお巫山戯で使用人のフリをしているなんて知らないものだから、出来うる限り丁寧に、おそらく親子と思われるふたりに微笑みかけるが]
…………
[父親と思しき人の服の左袖が空な事に、痛そうな表情を一瞬だけ浮かべたが、すぐに笑顔に戻った]
そろそろお芋が焼けますけど、召し上がりますか。ここまで来るのはさぞ大変だったでしょう、街道からは距離がありますし。飲み物はお酒でもジュースでも、お好きなのをお好きなだけ選んでください。
[かまどの前は暑いので、メルヤもオレンジジュースを飲みながらがんばっている]
レオナルドさん、飲み物の用意をお願いします。
[手が離せないので、飲み物の事も彼に任せたが、お客さまが自分で用意する事もできる。
彼の冷凍魔法の研究で副次的にできた、箱の中の温度を下げる魔法で冷たい方が美味しい飲み物を冷やしている*]
(144) さり 2018/06/21(Thu) 20時頃