[辿り着く前に新たな追手に追いつかれたらしい。
呪文が聞こえ>>127、たんっと後ろへ退きどこからか取り出した黒い日傘を開いて旋風を受け止める。
魔力が固まった礫は敢えてその身に受け、体内へ取り込んだ。それは人間ならば出来ぬ芸当。
ただし魔力にも相性というものはあり、合わなければむしろダメージを受けるのだが――どうやら回復もダメージもない、普通のものだったらしい]
…はぁい、お久しぶり。
いきなりで吃驚しちゃったわ、教団の人間は不意打ちがお好きなのかしら?
[今のはほぼ条件反射だった為、次も同じように避けきれるかは怪しい。
出来る限り目の前の少女を傷付けずに逃げたいものだが――]
残念だけど、捕まってあげるわけにはいかないの。
…闇の螺旋律《ダーク・ミローディア》!
[日傘は歪み形を変え、闇色のフルートへ。少女がそれを奏でれば、禍々しい音色が空気を震わせ。黒い音符が幾つか具現化すると、彼女へ飛んでいく。
当たっても浅く肌を切り裂かれたような痛みを与えるだけだ。せめてもの良心ゆえの選択だったが、それが彼女にどういった印象を与えただろう。]
(143) 2014/08/18(Mon) 23時頃