…ぅ、
[小さな呻き声。ナユタが覗き込んでいた顔が、僅か動いた。
ゆっくりと瞼が上がる。焦点のあわない瞳が現れた。]
…ん。
[ぼんやりとした表情のまま、体を起こす。既に目覚めているナユタと同じく、床に崩れ落ちたままの体を残し、魂だけが起き上がった。…表情も変わらず、床にいる自分をじっと眺め]
…ん?
[首を傾げる。床に俺がいる。でも俺もここにいるぞ?と不思議そうに。それから、ぱたぱたと左腕を振った。負傷していた筈の腕は、綺麗になっていて。続いて腹を見ても、そこに刺された痕はなく。]
……?……????
[寝ぼけているせいで、理解が追いついていないのか。解せぬ。と言いたげな表情である。と、その半分開かれた目が、すぐ近くにいるナユタの姿をとらえ。ぱちり、ぱちりと何度か瞬かれた。]
(141) mikanseijin 2010/04/29(Thu) 10時半頃