[もう堪えることができない。流れ出る雫は、強く抱き締め返されて拭えない。
嗚咽交じりの声で、何も言えない。
>>136問い掛けに対し、しばらくの間、声にならない何かを喉の奥から出そうとして。
ようやく、やっと、取り繕わない言葉が、嗚咽と一緒に出てくる。]
……そばに、いたいよ……っ!
時間が止まってるここじゃなくて、外の世界で、ずっと……!
[一緒にいたいのも、みんな揃って外の世界に帰りたいのも、どっちも本音。
それは、あたしなんかが望んではいけないことだと思ってた。
いくらなんでも、身の程を弁えないワガママにしか過ぎないって。
言えば彼を困らせることにしかならないって。
ひたすらぐちゃぐちゃに塗り潰して見えなくしていた本音。
絶対に綺麗なんかじゃない、穢れに穢れたあたしの本音。
それを口にしたら、今度こそ。
声にならない何かで、何も言えずに泣き続けるしかなかった。**]
(141) 2015/07/13(Mon) 03時頃