72 桔梗恋獄


【人】 調律師 ミケ

   にゃー

[ごろごろと喉を鳴らしながら大人しく撫でられる。]


      にゃー……

[愛らしい表情を浮かべながら鳴く声は、
段々と言いようのない不安を煽るものへと変わっていく。]


    にゃーにゃー、にゃあー

[やがて美良の手からするりと抜けて再び廊下を歩く。
15号室の前まで来ると白猫は鳴くのをぴたりとやめ、
じいっとその扉を見つめ始めた。]

(141) 2013/02/19(Tue) 15時頃

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