[扉の前で呆然としている天ケ瀬に「ちょっと悪い」と断りを入れて隙間から教室内に入り、遠慮なく中を物色する。
三星の言う通り隠れているのかと一応隠れられそうな物陰なども見てみたが、やはり誰も居ない。
ならば……誰も居ないのに、笑い声が聞こえる、ということは。]
……あそこか……?
[目を向けたのは、黒板の上の方にあり、普段チャイムなどが流れてくるスピーカー。そこから、誰かが録音した笑い声を流しているのだろうか。
近くにあった椅子を黒板前まで持っていってその上に乗り、スピーカーの方へ耳を傾けてみる]
……ここから聞こえる。
誰かが、放送室から録音した笑い声を流しているのかもしれない。
……いや、録音した笑い声ではなく、放送室で騒いでる声が直接流れてきているのかもしれないが。
[そう知らせながら椅子を降りて、天ケ瀬や三星の方に目を向けてみたが、二人はどうしていただろうか*]
(140) 2017/03/10(Fri) 22時半頃