[部屋で勉強をしていた時に、お父さんの怒鳴り声が聞こえてきた。何があったのか、と心配して襖の戸を開けて様子を見れば、お婆様と揉めている姿が見えた。]
『何ですその口の聞き方は。』
「俺や護は男だからか知らねぇけど、何しようが口出ししないくせになんで沙耶にはそうやってあの子のやりたいことを片っ端から否定してあんたの理想を押し付けるんだ!あの子は優しいからあんたの言う通りにやってるけど、心の中では本当にやりたいことを抑え込んでるんだ!ストレスも溜め込んでる!それがいつか爆発してしまうかもしれないだろ!?そうなってからじゃ遅いんだよ!」
(お父さん……!)
[沙耶は襖の奥から飛び出して、廊下を走って父の元に向かった]
もういいよ、もういいの、お父さん。
ありがとう、そう言ってもらえて嬉しいよ。
「沙耶………」
(140) 2014/04/27(Sun) 12時頃