ひっ、ぐ、ああっ……
[ ゆっくり熱く堅い棒が中に入ってくる。石突きで乱暴に擦られた箇所が痛むが、それさえ気持ちいい。術を使用した影響でもどかしくて仕方がない。景色がぼやける。ねだるように腰を揺すった。直円のものの形をもっと明確に感じていたくて、内壁で圧をかけた。
──なんて悪い冗談。
自分を殴ってやりたい。]
最初から……ァ、気づいて、たのかっ!? 俺が、まだお前の……ンっ、首を狙ってると。
十年前、俺の相棒貞次にもっ、同じ、こと……はァ、したのか。飽きたら……んン、ここの奴らをどうするつもり、だ……!?
[ せめて自由になる口を動かさなければ、絶望と快楽で己を完全に見失いそうだった。
憎しみを胸に刻み続けなければ。
穴の中に、確かに仇の熱と質量を感じる。犯されている。殺すために堕ちてきたのに、抗うこともできず。
相棒の、ヘクターの、ラルフや仲間の仇に犯され、善がりさえしている。
キスをしている間も、髪を梳く手が心地よく、男の舌も唾液も美味に感じていた。
吐き気が込み上げてきた。視界が、涙で滲む。]
(139) ひひる 2016/06/20(Mon) 15時頃