[離れないように、ちゃんと腕を組みなおして、ひらいた扉から 教会の外へと。
大人しくおうちへの道を進むけど、どうしても あゆみは遅くなっちゃう。
おじちゃんが速くあるこうとしたって、これだけはゆずれないよ。
言うことはちゃんと聞くから せめて もうすこしだけ、一緒にいてね ]
――おじちゃんは、
[ぐ、って腕を引きながら おじちゃんの肩のあたりに、頭をすり寄らせて
ぽつり ちいさな声で口をひらく ]
おじちゃんは、ぼくがきえたら ないてくれる?
かなしんで、くれる?
[だからそんなに、触られるのを嫌がるのかなって
そんなの、ただ ぼくの願望でしかないんだけどさ。
それでも すこしでも 悲しんでくれたらいーな ]
ぼく おじちゃんがかなしむなら
ぜったい、きえたりしないから ね。
(139) 2015/04/12(Sun) 01時半頃