[暗い部屋の中、は、は、と息をつく。誰かの寝息が聞こえる。ああ、ここは誰かの寝室だったのかと、混乱した頭が理解する。起きてくれ、と言いたくて、足を引きずってベッドの前に近づいて。大丈夫大丈夫きっと寝ぼけただけだ何も怖くない。寝てしまったらきっと元通りだと、自分に言い聞かせる。はは、ああ。悪夢を見て怯えるなんて子供みたいな] あ、[ベッドの中、死人のように安らな顔で眠っている顔を見て。あ、と声が漏れる。ざあ、と窓の外の音が急速に聞こえなくなった]
(139) 2014/01/30(Thu) 00時頃