この雨は私ではないわ。 風邪を引かないからって、 濡れない方が見目がいいのは分かっているのよ。[それでも彼女の後ろに流した灰色の髪は濡れて艶を増していたのだけれども。] 私も濡れることは構わないんだけど。 濡れて立ち話ももなんだから、 少し待ってて。[水幕の傘を自身にも拡げる。黒珠を取り出し、髪や服など、含んだ水分を吸い込めば、共に見た目は雨の降りかかる前に元どおり。]
(138) 2018/11/09(Fri) 08時頃