─────石畳の街の高台にて─────[その高台では、ロシアの厳寒とだけで例えるにはいささか温くも感じる、きっとそれは罪人が《囚人列車》に乗せられて送られるシベリアの冬を思わせるような白髪が丘陵地に吹き抜ける風にあわせて靡いていた。そこには何だか澄んだ感じのする明るい目の青も、柔和で抜けるような肌の白も、鮮やかな頰の赤みも、珊瑚を思わせる唇の色は何ひとつ変わらない とある『登場人物』の姿がそこにあったのだ。(ただし不思議なことにも、その髪の色だけは、彼が持っていたブリュネットよりも黒々とした豊かな毛並みとは程遠かった。)]
(138) 2018/10/08(Mon) 21時頃
sol・la
ななころび
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