本気で、ねぇ。
[困ったように頭を掻きながら視線を彷徨わせる。
願い事は俺にも夜斗にもある。そしてそれを叶えたいと奮闘すればするほど、お互いの命を脅かす事に直結する。
……まるで、目に入れないようにしていたナイフを無理やり視界に入れられた気分だ。
対峙する恐怖と叶えるための意思。天秤がどちらに傾くかはその時になってみないと分からない。
彼の纏う雰囲気が変われば、肩に入った力も自然と抜けていきヘラリと笑う事がやっとできた。]
夜斗センパイの助言、有難く頂戴するっス。
んで、お前これからどーすんの?単独で動くのか?
……っと、わり、ちょーっと端末弄るな。
[ズボンのポケットの中で震える事で存在を主張する端末を手に取ってみる。
画面には新着メールの字面が。……正直、開きたくはない。
差出人は大体予想がついているが故に返事返さなきゃ心配かけるよな、とも過って。
ぽちり、ぽちりと端末を弄りはしめた。]
(137) 2014/12/07(Sun) 00時頃