うぇっ!?
[然りげ無く向けたはずの此方の視線は彼>>131に気付かれていたのだろう。思わずびくり、と身体を揺らして素っ頓狂な声を漏らして恥ずかしそうに赤の入ったグラスを顔の前で掲げ目を伏せた。自身としてはそれで隠れたつもりなのだが、彼にはどう見えただろうか。]
あ、あの、あの、……っ、
おにいさん、人狼だって聞いて……こう、もふもふしたお耳とか、いいなあって……思って……、
[少し間を置いて、人間のような見た目の彼にぽつりぽつりと言葉を。亜人の中には深く詮索をされることを嫌う種族も存在するらしく、その発言で相手の気分を害さないかと気にしながら。
視線を右へ、左へ。落ち着かない様子でちらり、と彼にもう一度視線を。]
そ、それに、……お、……、
[「美味しそうだなあ、と思って」と言いかけて口を噤む。人狼の血とはどのようなものなのか。人の血の味なのか、人狼のそれなのか、それとも。疑問には思うけれど直接その疑問を投げ掛けるのは気が引けて、尖った2本の牙をのぞかせながら苦笑を浮かべた。]
(136) 2015/01/08(Thu) 16時頃