~ マグメルの領域 ~ ぷはー…… 落ち着く………[広間から離れ、海の匂い──正確には匂いも味もなかった為に水の気配──を辿って、辿り着いたのが此処だった。海を模しているようだが、何もかもが海とは違う。濃紺の色を持ちながら、何処か薄明るい水辺。星も月もない空は何処か不気味だった。ぽっかりと其処に浮かんで目を閉じていれば、回復が早い──ような気がした。] 結局何処に居ても駒なのね…[霞んだままの思考は、触れたくない場所に触れる。次の瞬間には、胸の奥は苦しかったけれどその理由も思い出せなかった。] あー… このまま、ねたいー……[ゆらゆらと波に揺られながら、そんなことを割と大きな声で呟いてみる。]
(134) 2015/09/19(Sat) 20時頃