う゛っ
どっちかわからんが、もうちょい加減しいや
[通りへと気分よく出れば妖怪魍魎の死骸死臭。
あまりの臭いに思わず袖で鼻を抑えてうめいてしまった。]
ん、なんやおまえさんら。
…そいつはきっと妖狩りやな。
キミらならそうそう目立たんし目こぼししてくれるかもしれんが、しばらくこのあたりには近寄らんほうがええ。
大人しいのに伝えとき。
できたら山のほうへ、ひと段落つくまで行ってきなはれって。
[道の隅に隠れて不安げにしている妖怪に話しかけてきくところによると、これはどうも人の所業らしい。
微睡みの中で聞いた声は、ずいぶんと直情的な感じがした。気性の大人しい妖怪までもまとめて退治されてはかなわないと、小妖怪たちに助言をして。]
こりゃ早めに行こうかね
[なんとなく、とても面倒な相手に関わった気がしてならないと、額を抑えてため息を吐いた]
(133) 2016/09/17(Sat) 23時半頃