[この世界には、人間と、獣と、あたしたち少女がいるんだって。
…いつだったか、どれでもない誰かを見たよ、って、シルクちゃんが教えてくれたことがあったの。>>92
いまはふたりばらばらで、別々にぐすぐすと泣いているけれど、いつもなら仲良しだもの。
お昼の眠気に任せて樹のうろに抱かれているとき、なんとなくあたたかい気持ちになるのは。
ひっそりと置いてあるプレゼントと、それから、その妖精さんのせいなのかもしれない。(そう思いたいのよ。>>91)
プレゼントの中身を覗いたことはないけれど、
ときどき、確認してみると、たしかに無くなっているから。
妖精さんが受け取ってくれているに違いないのだと、心が踊る。
あたしはまだ、会ったことがないけれど。
お裁縫は得意だから、お花を刺繍したランチバッグにサンドイッチでも包んでみたら、食べてくれるかもしれないな、って。
でも、お料理の得意なヘクターせんせいは、ちょっぴりこわいから…
(ほんとは優しいんだって知ってるの。出してくれるごはんも、全部おいしいもん。)
実行に移すまで、もう少し慣れないといけないかもしれない。*]
(133) 2016/10/07(Fri) 21時頃