……ん。かえろ。[おとーさんの背中をもすもすしながら、お家へ帰る。>>108せしーおにーちゃんが本当に自分のおにーちゃんみたいな気がするのは、きっと何度かここで遊んだからだろう。おばーちゃんの顔をちゃんと思い出せなくて、ごめんねの気持ちがもやもやしたから、離れる時、せしーおにーちゃんの顔を見られなかった。]おとーさん。ハナね、おとーさんだいすきだよ。[背中にぽそぽそ、呟く。お酒の匂いをさせても、怒鳴ったりしても、でも少女のことを誰かに押し付けようとはしなかった。軍でたらい回しを経験した少女がこのおとーさんに心を開くきっかけには、それで十分だった。]
(131) 2013/06/21(Fri) 21時半頃