[慈悲なき言葉>>123につまらなそうにふんと鼻を鳴らして]
愛だの威光だの、何をくだらぬことを。
わらわに主などおらぬ。
[炎の蛇の行く末を見守れば、男は微動だにせずそれを受け止めた。
予想外の行動に僅かに動揺するが、何か策があるやもしれぬと目を細め動向を窺う。
が、無感情に熱さを訴え、なにやらぶつぶつと呟く男に嫌悪の表情を顕にする]
其方は阿呆か。
わらわは避けろと言うたはずだが。
[先の竜の男といい、この男といい、おかしな奴らにばかり出会う。攻撃は通ったはずなのに、この手応えのなさが、気持ち悪い]
………何を…………!?
[蒼白の火花が散り、男の元に光が集まりだす。次第に大きくなるそれに気付けば、一気に距離を取り回避の体制に移る。
大丈夫、避けられる。
光速とはまさにこのこと。目では捉えられぬ速さでこちらへ伸びる光を、文字通り間一髪で避けると、その勢いのまま得物を構え走り出す。髪の先と着物の袖がちりりと焦げる匂いがした]
(131) 2015/09/17(Thu) 21時半頃