もし殺すつもりならもっと気付かれないようにしたんじゃないのかな。
[どこか遠いところので毎のように、呟く。
さっきまで外を歩いていたはずの自分、気付けば学校の中。
状況は成田の言う事を肯定しているけれどどうにも信じがたいという思いの方が、少年は強かった。
殺すつもりがないと解っても冷たいままの声の早瀬>>118。彼はこの状況を頭から信じられているのだろうかと、ぼんやりと考える]
お互い、持ってなきゃどうしようもないね。
持っていたとしても殺す気なんてないけど。
[中空へと視線を逸らす彼の横で、鍵盤を音が立たない程度に触る。
どうしたものか、は自分も同じなのだけど]
……早瀬ちゃんが殺したいなら僕を殺したら良いんじゃないかな。
[もう一度、ぽんと。かなり高いキーのドの音を押して、視線は鍵盤の上の自分の指を見詰めたまま。
口元には柔らかい笑みが浮かんでいる]
(130) 2015/04/02(Thu) 21時頃