― 廊下 ―>>122 >>119 >>110
[ 身体の奥にずんと重い熱が生まれる。
出現したのは子供の腕ほどの太さの、長く伸びくねる影で出来た“腕”だ。先端は赤子の手のように、短い五本指の形状をしていた。
影界と繋いだ経路は思った以上に大きく開き、10本の腕を完全に掌握しきる事は出来そうに無かった。]
く、ふ、……っ。
[ 幾本かの支配を放棄してもなお、衝動に侵食されかかった主の意志を反映してか、暫くはこの場に残り続けるだろう。]
これ、……で。どう、しろ、って……?
[ 思考がぼうっと淫気で霞む。
ケイイチの指示を>>110もう一度聞けば、身体を這い上がった二本の“腕”が明之進の着物を肌蹴る形で固定した。首を傾げつつ少年が見やる先には頬を赤らめたメルヤ>>119の姿。]
ぁ……。うん。
ちょっと、失敗、しちゃった、かも。
メルヤ? せんぱい?
[ 胡乱な口調と荒い呼吸。ぶるりと頭を振って、意識を取り戻そうとするけれど、今暫くの時間が必要そうだ。]
(128) 2018/02/24(Sat) 01時頃