[突如として蒼人に抱き着いた青年にあらあら、と少し驚いて見せていた。ところがそれが引き金となったのか、沙耶はとうとうその場を離れてしまった。後を追いかけるみやびの姿も視界に入る。]
あらぁ…ま、みぃちゃんが追いかけてくれてるみたいだし、あの子に任せて大丈夫そうよね。
[改めて蒼人の声にそちらを向き直せば、蒼人が先程の青年を紹介してくれた。樹。そういや蒼人の口から何度かその名前は聞き覚えがあった。]
安城樹くんね、初めまして。
アタシは稲庭新羅よ。よろしくね。
[差し出された手を握ってにっこり微笑んだ。可愛らしい元気な青年だ。何か眩しいオーラが出ているように見えた。]
アオちゃんの幼馴染はすごく元気いっぱいで可愛い子ね。
[キラキラした笑顔は何処と無く愛くるしい容貌の仔犬を想像させたが、その事は黙っておくことにしよう。]
(128) 2014/10/16(Thu) 11時半頃