[名前を聞かれれば、一瞬躊躇うも普通に名乗り出ました。青年はその名を知っていたでしょうか。]
ペラジーか、よく覚えておこう。
わたくしは…幟乃だ。
[>>101自己紹介が済めば、制服に身を包んだデメテルが現れて幟乃は驚きます。ペラジーの口振りからして、彼女はよく来る客の内の一人のようです。]
…おや、デメテルじゃあないか。
随分と奇遇だね。こんなところで会うとは思わなかったよ。
[もっとも、幟乃がとんでもない箱入り娘だと知るデメテルからすれば、それは彼女の台詞でしょう。実際、驚いているような声です。頭の良い彼女のことですから、少し考えればお忍びだと合点が行くかもしれませんが。
彼女の両親も、確か結婚記念式に誘われていたはずですが知っているでしょうか。]
相変わらず勉学に励んでいるようで、ご両親も鼻高々なことだろうね。宜しく伝えておいてくれ。
[その言葉には少しだけ、羨ましさが込められていたでしょう。>>109ペラジーがデルメルに白い花を勧めれば、自分にはきっと似合わないそれを眩しそうに見つめます。
けれど───…やっぱり幟乃は赤が好きでした。怒りにも、嫉妬にも、憎しみにも、そして…血にも変わる赤が。]
(128) 2014/12/24(Wed) 01時頃