[忠告した端から、如何にも危うそうなサブミッションを出す割には、
緩い笑みを浮かべる死神に興の惹かれている事など知らないものだから。>>88
『そうなんだが、その通りなんだが…。
如何にも危うげなものからは離れてほしい、
…と言ったら正しいのか…、』
と云っても、青年も死神にはあまり酷い目に遭わないものだから、残念な事にその指す先が認識上で黒い雑音に寄っていたのも又事実だ。
憶測したのは、先生が一人かつ無疵で壊せた辺り、止め処なく溢れている訳ではないらしい、と思ったからでもある。
『…境界付近か、 …、
目下の優先ではないから覚えてだけおくよ、
猶予がありそうなら他の場所も見に行く。』
そのまま、急く心境の少し収まった辺りで。
後ろの方から、最早随分少なくなってしまっただろう誰ぞの、窮した声を聞いた気がして。
ゆる、と、足並を緩めて振り返ったのが悪かったのだろう。]
(126) 2017/06/22(Thu) 12時半頃