― 廊下→休憩室前 ― >>116>>112
[ 魔の首魁の出現>>112に反応したのは、休憩室でのたくる魔の落とし子達だけではなかった。
通路を足早に進み、疑わしき部屋を手短に探索していたメルヤと明之進だったが、その瞬間、明之進の足はぴたりと止まった。気配を探って動く瞳、口元には柔らかな笑みがごく僅か浮かんで消えた。]
……メルヤ。こっち。
[ 厳しい表情に変わると、メルヤの手を強く引いて進み始める。駆け足に近い速さで行き着いた先は隊員達の休憩室だ。
耳をそばだてるまでもない嬌声が複数、扉越しに廊下へ響いていた。ひときわ大きく聞こえる声は紛れもなく、一平太のものであろう。]
……間違いない。この中。
……メルヤ。入れる? 大丈夫?
[ 口訣を唱えることもせず手元に影の太刀を呼び出して、少年はメルヤをじっと見詰めた。**]
(126) 2018/02/28(Wed) 20時頃