……。
[あ、ご機嫌が斜めを向いている。
普段よりいくらか砕けた口振りから滲む、ジェームスの不機嫌さ(>>104)は、離れていてもありあり感じ取れる。この洞察力は、ご機嫌取りに長けているとは言い難いミロの、彼の一挙手一投足に注視して過ごした一年に渡る商談期間でやっと得た賜物。
どうしたものか――と気を揉んだが、当のジェームスはさっさと前へ向き直り座ってしまう。余計な声をかけるのは愚策かと、浅く息を吐いてミロも再び席に着いた。ビジネスの場から離れた、プライベートな場。測りかねる距離感に、どうしても戸惑いが生まれる。彼は、友達ではない。
まして――]
はあ。
……すでに、眠そうな顔をしていますよ。
眠気覚ましの用意もあります、が。
[考えても仕方がない。
吐き出す溜息と共に思考を放棄して、ジャニスに枕を渡したのだった。先程挨拶をくれた逆隣のススム・クロッカー(>>102)にも「うるさくしてすみません」と軽く詫びを向けたりもしながら。ちなみに眠気覚ましは、カフェイン系のエナジードリンクと、ミントガムの用意がある。]
(126) 2015/11/10(Tue) 23時半頃