― 昼休み:2-A 教室 ― (>>105)キャンディ
おっほおおおっ!
めっちゃチキンじゃん!!
[ポリタンクをもって教室に戻ってくるなり、室内に充満しているフライドキチンの匂いに声を上げた。
窓際の席では、キャンディが美味しそうにチキンを頬張っている。カラフルな唇と爪が脂でヌラヌラとてかり、妙に艶めかしく見える。おもわずゴクリと喉が鳴った。そして、ふだんと変わりなく見えるキャンディの表情に、ほっと安堵の笑みを浮かべる。]
キャンディ、来てたんだ〜っ!
よかった、元気そうじゃん。
なに、また朝までやんちゃしてた?
[石油ストーブの横に、ポリタンクをしんどそうに置いた。汗だくの額をテッシュで拭うが、らちがあかない]
ふぅ……めっちゃ汗かいちゃった。
ちょっと拭いてくんね。あ、それ、あとで1本ちょうだい?
端っこだけでもいいから?ねっ、ねっ?
[キャンディに手を合わせて、おねだりのウインクをしてから、教室を出て、タオルを借りに保健室へ向かった。灯油は誰かがストーブにいれて、点火してくれるだろう]
(124) 2017/02/06(Mon) 02時頃