【人】 放蕩者 ホレーショー

>>122
[呼ばれたような気がして振り返る。
　だけど、最初は視界に誰も映らない。

　諦めきれなくて、目を凝らすと、]

　――…ああ、オレ、まだ一人じゃなかったのか。

[ただ、普通どおりに、まるで旅行先の集合に探しにきたような言葉に、
　向こう、を見てみたけれど、やはり何も見えない。

　なので、それも幻かと思った。]

　――……ああ、わかった。

[そうは答えるけれど、
　幻だと思えばその姿は薄くなっていく。

　目を細め、またあきらめのため息を吐いた。
　手をあげたのは幻の早坂に手を振ろうとしたから。]

(123) nostal-GB 2013/02/27(Wed) 22時半頃