そうだろうな、私も今は死なないだろうと高を括っている。
[相手の言葉を全面肯定。>>116
幾ら褒賞とは言え、現時点で殺戮の限りを尽くしてしまえば皿が一つ空になる。
無論、この先の安全など一切保障できたものでは無いが。]
―――ッ、
[至近距離から振られた爪を回避する瞬発力は働かず、僅かに靴裏が絨毯を詰って息を詰める。
次の瞬間には左の骨の間を潜った爪が赤く煌いて見えて、周囲に濃厚な血臭が舞う。即座のことで声が喉に絡まり、奥歯で潰し、痛みを堪える双眸。
ゆっくりと溢れた血に舌を這わせる相手へ、小さく奥歯をギリ、と鳴らし。
溢れた血潮は熱く、濃すぎて重い。漲る生者の味。]
―――…その言葉、言質として取る。
[彼の戦闘狂らしい言葉を耳に得ると、迷わず右の五指を握りこんで、相手の左頬に向かって空気を切る。
吸血種の反応速度を考えれば、無駄な抵抗だろうが、相手が距離を空ける程度には不意打ちとして作用するだろうか。]
(123) 2014/01/25(Sat) 23時頃