[女の醜い金切り声>>117がこちらに向くのなら、不愉快そうに灰色の隻眼を顰めさせて そちらを見やった。
…嗚呼、折角視界に入れないようにしていたというのに。
ここではせっかく与えてやった美もなかったことになってしまうのだ。…それならば、美しくないその姿は永遠に醜いまま。
…なんと残酷なのか。
それでも声だけで潰せば少しはマシに見えるだろうか?それでも、あの東洋の人間とは大違────────
なんて、二つの人形を比べては嘲る。
溜め息を一つ、それからその女の方を向いて]
先程も煩いとは思っていましたが………こうも醜いとは。貴方はその醜さを知った方がいい。そうすればきっと、己の醜さを恥じてそんな声を上げることもなくなるでしょう。……嗚呼、それとも。
私が教えて差し上げましょうか?
[…そのまま人形にするには、彼女の造形は好みではない。…だとしても、その菫色の瞳は 濁っていたとしても素材には適しているだろう。
その白い肌を、あの美しい東洋の人形に縫い付けるのもいい。
女の不躾な喚きも、教養のなってない言葉の羅列も、全て聞き流しては こちらも彼女の方向へ一歩踏み出してみようか。]
(119) 2016/03/01(Tue) 23時頃