― ヨナの昔話 ―[その時代に似つかわしくなく魔女と呼ばれた女がいた。その女の家にある日たくさんの人が訪れて、その身を引っ張っていった朝。 こわごわと一人隠れた場所から這い出した少女は、荒らされた家を見て、外に飛び出す。] ――……おかあさん……。[だけど、おかあさんは帰ってこず……。 変わりに現れたのは、シィラ………。] ――……あなたは?だぁれ?[小さな小さな少女に巨大な紅い眼を持つ異形。 それは恐ろしい光景に見えたことだろう。 そして、周りの人間が騒ぎだし、魔女の娘だ殺せ、と騒ぎ出した時、 シィラはヨナを背に乗せ、ラメトリーから去っていった。]
(118) 2010/07/18(Sun) 08時頃