― ヴェスパタイン私室 ―[>>113 ゆったりと緩慢に動く人影。そして声。意識は戻っているようだ。答える前に背を向けられ…ヤニクはサイラスが飢えを感じていないのを見て取った。まだ身体が変化している途中なのか良く分からない。そもそも、変化の時など、自分の時すらあまり良く覚えていない。個体差も大きいと聞く。苦しいのか…だるいのか…だが、やがて喉が渇くのは必然。身体が求めるその時まで与えるつもりは無かった。背を向けたなら、答えを返す事なく、そのまま人工血液を自分の口腔内で軽く回しながら静かに観察を続ける。意識を払っているのは、どちらかと言えば廊下の外の気配に対してであった]
(117) 2014/02/02(Sun) 22時半頃