―2階・奥の個室前―[悲鳴を聞きつけたのだろうか、人の足音が幾つか聞こえる。 でもそれに振り向くこともなく、 ただ、ただ。 廊下で腰をつき、カーテンの隙間から射し込む陽光に、 晒されていく緋を見ていた。][きもちわるいのに][どうして、瞳に映してしまうのだろう。] ……、ぃ、……[あれはだれだったっけ。 ただの物質と化している抜け殻。 なかみは、どこにいったのだろう。]
(117) 2016/03/05(Sat) 14時頃