ただでさえ目立つ身長、膝が隠れるほどの長めのスカート。
右足にはスカートの裾から、随分とゴツいサポーターのような装具が見える。
杖を使わなければ歩くことすら危なっかしい状態になったのは、この学校に入学する前のこと。
入学以来それしかできないからと勉強を頑張った。
体育は見学に補助、そして補習レポートで何とか単位を認めてもらい…周囲からはいつも勉強してるなんて遠巻きに見られていたかもしれない。
おかげで、試験は常に上位。それでも体育の成績が足を引っ張り、志望校の通常の推薦入試を受けることは叶わなかった。
しかし、学力だけで受けられる特待生試験があり、見事合格して志望校への進学を決めたのだった。
期末考査が終わった今日も、奥まった場所のいつもの席に座ると鞄から取り出したサンドイッチの包みを開いて口にしながら、英単語帳をパラパラとめくる。**
(117) 2017/09/15(Fri) 23時半頃