[合流した仲間達と手を合わせて、街の住民達の様子を確認する。
幸運なことに大きな怪我をした人間はいないようで、自分の回復魔法だけでも事足りる程度だった。]
噂通り、魔族の動きが大分派手になってきているね。
少しばかり移動速度を速めつつ、途中の村や街は全部寄って、安全を確認しよう。
必要があれば、結界を張っていきたいんだけど…頼めるか?
[仲間同志で今後の方針を固めていると街の住民達が再び礼にやって来る。
その中には、先ほど自分が助けた少年もいて…]
僕?僕はフィリップ。ちょっと探し物の旅の途中でね、ボランティアは趣味みたいなものなんだよ。
[フィリップ・アルデーヌ。
実地訓練後、一時的に休学し、その後中退。
自分の呪いの解呪の手段を探し世界中を旅しながら修行代わりに魔族や魔物退治に明け暮れている。
耳が聞こえないはずだが、それ以上に優れた気配察知能力と読唇術で、その欠点をほとんど感じさせない。
早期に限界を迎える早熟体質になっていたはずだが、未だその限界は迎えられず、現在も成長中。
世界各地で集めた多くの情報を逐一同級生に報告する事で生存報告としている。**]
(116) りおん 2015/05/05(Tue) 02時頃