[ヤナギが達するに合わせて、触手は再び肌の上を這い、後方へと移動していく。
着衣の中で蠢くそれが移動するに合わせて、布地が不自然に膨らんで、撓んでいく。
先端が目指すのは勿論、肉の奥にある秘部だ。
同時に、別の触手が天井から垂れ下がり、ヤナギの両手首を拘束しようとする。
触手それ自体は脆く、攻撃を加えられれば飛び散るものだ。
しかし元が水である以上、再び結び付く力は強く、崩れても再生は早い。
天井から垂れさがるそれを粉砕するのは容易だろう。
崩れればヤナギを拘束することも難しいだろう。しかし。]
……抵抗すれば、Jがどうなるか分かるだろう?
[腰に回されたJの手の甲を指先で撫でながら。
暗示は強力とはいえ、目的を果たしさえすれば解けるもの。
尤も、一度薬の効果を粉砕し、その上で暗示を受けている以上、脳にどれほどの負荷が掛かっているかは己にも想像しえないが。]
(115) 2016/06/14(Tue) 19時半頃