[殴り飛ばされたことにより、いくらか擦り傷が出来、
打撲もやらかしているが、まだまだ彼女の体は音をあげない。
それどころか、ふわりと体の熱があがる。血が沸き立つ。
フランベルジェの一薙ぎがうまく入らないことに舌打しながら]
う―ーる――せ――!
ちっとでも心配したあたしがバカだったんだよ!死ね!
[売り言葉に買い言葉。それでも少女の方が幾分か口汚い。
出血し表情を歪ませた十文字に追い討ちをかけようとして、彼の言葉と行動に目を見開く。
全く、なんと突拍子もない男なのだろうか、この状況で地面を殴るなんて。
――なんと驚くべき男なのだろうか、強化されているとはいえ、仮にも”人間”のパンチ力で、アスファルトのこの地面を歪ませ、皹をいれ、地割れすら引き起こすなんて。]
なにしてやが――……ッ!!
[どん、と十文字が跳びあがる。
ガントレットを嵌めた拳を振りかぶるのが見えたから、
少女は急いで足元に爆発を起こしそこから飛び退いた。]
(115) 2014/12/11(Thu) 00時半頃