[>>60肩に手をかけられたのは、ジョスランの気配に気づいたのと同時]
俺は、──……俺だけは生きてるさ。
[>>61声をかけられれば、そこで暫くぶりにゆるりと身体を起こし、いい歳の男が情けないくらいにさんざ泣いたのを隠さない、赤く腫れた目をして振り返る。
落とした声は、低くくぐもっていた。
部屋に立ち込める乾いた血の匂いが誰のものかは、自分が生きていることで、マーゴを見る彼には伝わるだろう]
俺は──……、メアリーのところにでも、行く、かな。
あの子が何か知っている気がするんだ。
マーゴが昨夜一番気にかけていたのは、メアリーだから。
他に…マーゴがこうなった理由が、俺には思い浮かばねぇ。
だから、あの子のとこに行ってみるよ。
[どうするかと問われれば、ぽつぽつと、いつもより低く、泣きすぎたせいでしわがれた声を落としていく]
(114) 2015/05/15(Fri) 21時半頃