[とどのところ、蒼真が友達として吾妻のことを好いていることに安堵した。
だが、蒼真がこちらに視線を向けて来る理由がわからない。
もしかしたらいつもの気紛れなのかもしれないけど、見透かされているようで酷く居心地が悪かった。]
………合唱祭の時といいちょっとは頑張ってくれてもいいのになぁ〜。
[だからすぐさまサッと視線を逸らす。
だが場が場だであるから取り繕うように口角を上げて。
傷についてはわからない。
ただ、彼らは彼らで共通点があるんだろう。
そんな深くまで足を踏み込むことはないと耳を傾けるに留める。
やがて蒼真が立ち去ってしまうのならば、時間を見て。]
確か早瀬は門限22時だっけ?
[ここから彼の自宅がどれくらいなのかはわからないけれど、そろそろお開きでも良いかもしれない、と辺りを見渡す。
まだ話し足りないのなら幾らか腰を下ろすだろうが、ある程度満足したならば解散を促しただろう。]
(114) 2015/03/31(Tue) 17時頃